妊娠4~6ヶ月
安定期に突入
4ヶ月目に入る頃、つわりが無くなり、突然霧が晴れたようにすっきりとする安定期。歩いたり、プールやヨガに通ったり、適度な運動を心がけます。
この頃から、お腹が膨らみ出し、早ければ胎動も感じ始めます。妊婦用の下着や服を身につけ始め、妊娠線(vergeture)予防にクリームやオイルでマッサージする日々。だんだん赤ちゃんを実感してくる、とても楽しい時期です。
貧血(anemie)気味になるのは、もともと食事からとれる鉄分が少ないから。お医者さんから特定のサプリメント(comprime de fer)を勧められたりします。なかなか夜が寝付けなかったり、早朝に起きてしまったり、睡眠不足(insomnie)になり始めるのもこの時期。赤ちゃんのためにも、ストレスを避け、体をリラックスさせるよう心がけましょう。
赤ちゃんの発達
嗅覚と味覚(l'odorat et le gout)
だいたい3ヶ月目から、羊水(liquide amniotique)を通じて、嗅覚と味覚を感じ始めます。お母さんの体を通じて、赤ちゃんは既にいろんな料理を味見しているのです。
聴覚
だいたい5ヶ月目から、赤ちゃんは音を感じ始めます。お母さんの声や周りの物音に反応し始めるのもこの頃。
視覚(la vue)
視覚が発達するのは、その他の器官と比べても一番遅いといわれ、赤ちゃんは、だいたい7ヶ月目にやっと目を開けられるようになります。光を察知することはできるらしく、お母さんのお腹の胎児の顔部分に光を当てると、赤ちゃんが動いたり、手で目を覆ったりするそうです。
職場への報告(annoncer la nouvelle à votre employeur)
妊娠の事実が発覚してから職場にいつ届け出るかは、個人の自由ですが、フランス労働法では、妊婦に対して、さまざまな権利を保障しています。人権大国フランスなので、妊婦の権利を最大限利用して、快適な妊娠生活を送りましょう。
届出は、お医者さんに出産予定日を書いてもらった証明書(certificat medical)を書留(lettre recommandee avec demande d'avis de reception)で行います。口頭で、事前に雇い主に話しておくのもよいでしょう。以下は労働法に定められている最低限の内容(2010年)なので、詳細は、各職場によって異なる団体契約(convention collective)をご確認ください。
- ・妊婦の解雇・差別の禁止
- ・通院に関わる休暇
- ・危険な職種の場合、ポストの変更
- ・産前6週間、産後10週間の計16週間の産休
- ・産後11日間の父用休暇
- ・通勤時間の短縮((例)3ヶ月目から30分ずつ、6ヶ月目から1時間ずつ)
20~22週目のエコグラフィー
法律で指定されているエコグラフィーは、産前に3回。(産婦人科医によって、毎回してくれるところもあるが、社会保険でカバーされるのは、この3回。)時間を長くとって、赤ちゃんの体調や発達具合を調べます。性別の診断も、5ヶ月目にしてくれます。