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生活と文化

生活あれこれ ラ・ヴィ アルザス

フランス・アルザス社会の質問

イースターの本場。アルザス地方の復活祭と子羊の意味

聖金曜日(Vendredi saint)

イースター 聖金曜日は、フランスでは、アルザスとモゼルでのみ祭日。
エルサレムで捕らえられ、鞭打たれたイエス・キリストが、十字架を背負い、ゴルゴダの丘に向かい、その丘(処刑場)で十字架に磔にされた日。
イエス・キリストが迎えた死は、尋常なものではなく、きわめて残酷で、惨めなものでした。

十字架についたイエス・キリストは、こう言います。
「父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でわからないのです。」

彼らとは、誰でしょうか。
イエスの死刑を要求したユダヤ人の指導者たち、死刑を執行しているローマ兵たち、そして罪ある行為を繰り返している私たち人類全て。

イースター/復活祭(Pâques)とその祝い方

復活祭の祝い方人類の罪を背負い、十字架に磔にされて死んだイエス・キリストは、人類の罪を贖い、死の力を打ち破って、三日目(日曜日)に復活しました。
十字架上のイエス・キリストの死が、神の愛とゆるしを意味するものとなりました。

永い眠りから覚め、草木が芽吹き、動物たちが活発に動き出す春。春の訪れは、「復活」を感じるのに最高の季節。

イースターの時期になると、家や店では、ウサギや卵の飾りを飾ります。うさぎは、多産の象徴。卵は、生命の象徴。
復活祭の日には、ラパン・ドゥ・パック(復活祭のウサギ、イースターバニー)が、子どもたちにプレゼントを届けてくれることになっています。(もちろん大人が用意)
子どもたちは、ウサギの家を庭に作って、プレゼントを待ちます。
プレゼントを見に行く前に、ウサギたちが庭に落としていったウサギや卵の形をしたチョコを、拾い集めなければなりません。

アニョー・パスカル/ラマラ(Agneau Pascal/Lammele)

アニョーパスカル アニョー・パスカル(復活祭の子羊)=イエス・キリスト。復活祭の少し前から、復活祭にかけて、アルザスでは、羊の形をしたアニョー・パスカル(アルザス語ではラマラ)を食べます。
アルザスのスフレンハイムの町で作られる羊の形をした陶器の型に、スポンジケーキの生地を入れて焼く、アルザスのお菓子。
昔は、「四旬節」の間に食べずに保存しておいた卵を一気に使うのが目的でした。(四旬節とは、復活祭の40日前の水曜日から復活祭の前日までの期間)

アニョー/子羊の意味

神の子羊 旧約聖書の世界では、何度も何度も羊をいけにえとして捧げていました。
ユダヤ教の過越祭(ペサハ)も、春にあり、子羊を食べるのが習慣です。
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前13世紀、エジプトで奴隷として苦役を受けていたイスラエル人(ユダヤの民)。神は、彼らを救うべく、エジプトに十の災いを下した。十番目の災い、「エジプト中の初子を殺す」という災いについて、子羊の血のつけられたイスラエルの人々の家には、この災いは臨まなかった(過ぎ越された)。モーセは、その後、イスラエル人(ユダヤの民)を率いてエジプトを脱出した。
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羊を食べるのは、この出来事を思い出すためです。

それから約1300年後、新約聖書の世界。神の子羊としてイエス・キリストは、過越祭で最後の晩餐を行い、自らを犠牲にして血を流し、人々の罪を贖いました。

キリスト教を知りたい人に、おすすめの本

三浦綾子のおすすめ本 イースター/復活祭/パックを心から楽しむためには、キリスト教を知ることが一番の近道です。
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